楽天銀行から外貨定期預金の優遇金利として年65%(税引き後51%)という案内が来ていました。
年65%も金利が付くの!と驚く方もいるかもしれません。
しかし、今の時代そんな金利が付くまともな国はありません。
これはたった7日間だけ適用される優遇金利を仮に1年換算した場合の数値で、楽天銀行の南アフリカ ランドの預金金利は年6%前後です。
ある程度外貨預金について知識や経験がある人なら、この宣伝トリックは既にご存知だと思いますが、この詐欺まがいの表示に騙される人も少なくないことでしょう。
年**%と預金金利を年利表示するのであれば実際に1年間預けた場合に受け取れる金利水準を表示すべきですが、金融庁はなぜこんな表現を長々と野放しにしておくのでしょうか?
海外のFX業者などを取り締まるのも結構ですが、圧倒的に利用者が多い国内の銀行に対してもっと改善してもらう事があると思います。
7日間南アフリカ ランドの優遇金利を受けた場合の利益はいくらか?
因みに7日間だけ10万円を南アフリカ ランドで外貨預金した場合にどれだけ利益があるか計算してみましょう。
現時点で楽天銀行の南アフリカ ランドの為替コストは片道30銭となっていて、現時点で円とランドの為替レートは都合良くほぼ1ランド=10円のレートとなっています。
ランド円為替レート情報
この場合為替コストは片道30銭ですから、円をランドに両替するのに1ランド=10.30円のレートとなります。
そうすると、10万円は100000円÷10.30で9708ランドとなります。
これに税引き後51%の金利が7日間適用されるので、9708×0.51÷365×7=95ランド分が金利として上乗せされて9803ランドに増えます。
ランドのままでは何も使えませんから、これを円に戻します。
また為替コスト30銭がかかりますから、9803×9.70円の計算式で両替します。
すると円で戻ってくるのは9万5089円となります。
即ち年65%と謳っている外貨預金に10万円を7日間預けると、為替レートがまったく同じでも為替コストで約5000円も失ってしまうのです。
外貨預金のマジック恐ろしいですね。。