モーニングスター社に寄稿した記事を以下にUPしておきます。
1年半ぶりのドバイ観光
2011年11月3日から7日まで1年半ぶりに中東アラブ首長国連邦(U.A.E)のドバイとアブダビへと行ってきました。
前回のコラムではU.A.Eの首都アブダビについて触れたが今回はそのアブダビよりも認知度が高いドバイについて触れたいと思います。
ドバイはU.A.Eの中で経済的にはアブダビに次ぐ大きな首長国(エミレーツ)。
連邦予算を賄っている首長国は、7つある首長国のうちアブダビとドバイの2首長国だけで、それぞれ80%、10%を負担しています。(残りの10%は連邦政府の税収など)
ドバイはここ10年ほどで景観が劇的に変化し、日本での一般的なイメージとしてはお金持ちの国というイメージがあります。
世界一の高さを誇るドバイの「ブルジュ・ハリファ」
映画ミッション:インポッシブルでも登場する世界一の高さを誇るビル「ブルジュ・ハリファ」(トム・クルーズがビルをクライミングしているプロモーション映像があります)や世界一の広さを誇るショッピングモール「ドバイ・モール」、世界一高いホテル「ローズタワー」や全室スイートの「ブルジュ・アル・アラブ」に海に浮かぶ人工島「パーム・アイランド」などがあり華やかな印象を与えるためでしょう。
世界一高い建築物 中東ドバイの”ブルジュ・ハリファ”(旧ブルジュ・ドバイ)展望台に登ってきました(写真あり)
しかし、これら建設資金の多くは周辺国のオイルマネーや欧米からの資金が元になっている。
U.A.Eにおける石油収入は連邦国家ではなく油田を保有する首長国に入るため、油田を持つアブダビが資金豊富であるのに対して、石油が殆ど採掘されないドバイは外から資金を調達し、それを元に観光・貿易・金融都市を築いてきた。
そのためにドバイ・ショックにおいてヨーロッパの金融機関などが損失を被りました。
ドバイ観光で感じたこと
今回ドバイを見て回って肌で感じたことは、アブダビに比べて工事が進行しているような様子が少なかったということ。
世界中から多種多様な民族の人がたくさんドバイに集まっているということ。
一時の建設ラッシュは無くなった感があるが、観光都市としてのブランドを確立し、ホテルなど観光分野に関しては未だに建設ラッシュが続いているということ。
ドバイは真夏には50℃にも達するため外を出歩くことは難しく旅行客が減りますが、これからのシーズンは20℃前後と過ごしやすい時期です。
毎年1月には高層ビルが建ち並ぶペルシャ湾沿いがコースとなっているドバイ・マラソンが開催され、1月から2月までの1ヶ月間は「ドバイ・ショッピング・フェスティバル」が開催されて各ショッピングモールが競ってブランド物などのセールが行われます。
ましてやトム・クルーズ主演のハリウッド映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』がドバイを舞台としていることからドバイの注目度は増し、観光客が一層増えることが想像されます。
この辺りは魅せることが上手いドバイ政府ならでは戦略が垣間見える。
魅力的な建築物などを多く保有するドバイでは今後ロケ地としても注目されるのかもしれない。まだドバイを訪れたことがない方は是非一度観光してみて欲しい場所です。