5月下旬からマネックス証券において米国株と中国株といった外国株の取引もNISA口座で取引できるようになりました。
これでアップルやグーグルといったアメリカの個別企業の株取引から得られた利益を非課税にすることが可能になるわけですが、
実際に取引するうえではいくつか注意しておかなければならない点があります。
NISA口座で非課税にならない
最も注意しなければならないのがNISA最大のメリットである利益に対して非課税の恩恵を受けられないケースがあるということです。
それが配当。
外国株の取引において、購入した外国株の配当には現地(米国株ならアメリカ)での課税と日本での課税が一般的ですが、この現地での課税に関してNISA口座では非課税になりません。
米国株の場合、現地での配当課税は10%となっていますが、もし外国株の高配当銘柄にNISA口座を使って投資するというのであればこの10%が非課税になるわけではないのでNISA口座を使う旨味は少ないといえます。
NISA取引可能額の管理が面倒
2つめが投資資金の管理の煩雑さです。
現状NISAは年間100万円までの投資から得られる利益について非課税になる制度です。
しかし外国株を取引するとなると日本円での取引ではなくドルなどで取引することになります。
今回ネット証券として初めて外国株のNISA対応を行ったマネックス証券では、取引前の指定時間までに取引する金額を事前に決めなければならず、非常に面倒です。
■ 非課税口座への買付可能額割当 外国株取引口座画面において、非課税口座への買付可能額割当を指示可能です。ここで当日締切時間までに割り当 てた金額(米ドル)が原則として当日夜間の非課税取引の買付可能額となります(同時に、課税取引の買付可能額も決定されます)。実際の課税取引・非課税取 引の買付可能額の決定方法は、以下の「課税取引・非課税取引の買付可能額」をご覧ください。
当日夜間の米国株取引用の割当締切時間は米国営業日の日本時間15:30までです。課税・非課税にかかわらず、当日夜間の米国株取引にお使いいただく資金 は、それまでに割当いただき、課税用・非課税用の買付可能額を指定いただく必要があります。また、日本時間の15:30~17:00の時間帯は割当不可と なっております。
割当時は、増額分や減額分をご指示いただくのではなく、最終的な割当希望額をご指示いただきます。また、割当結果はリセットされませんので、課税用・非課税用の買付可能額を調整されたい場合は、その都度割り当てていただく必要があります。
マネックス証券HPより
結局のところ、どうしても個別に投資したい企業があるなどの場合は別ですが、現状NISA口座を使って外国株に投資するなら投資信託を使った方がシンプルです。
しかし、実際に取引はせずともマネックス証券の外国株口座を開設するメリットはあると思います。
それについては前回の記事(米国株投資に使える米国株四半期速報を無料で読む)を御覧ください。