もしNISA(ニーサ)を使って投資して損したら税金頂きますってどういう事?

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株を買った後に自分と思いとは逆に買った株価よりも株価が下がったてそのまま元の株価に戻るまで塩漬けにしてしまう個人投資家さんは多くいます。

昨年来の日本株の上昇でその塩漬け株が運良く買値まで戻ってきて損得ゼロで売却した方も多いかと思いますが、こういうのを「やれやれ売り」と呼ぶそうです。

今月から口座開設の本申し込みが開始されたNISAですが、このNISA(ニーサ)を使うと「やれやれ売り」で利益はゼロなのに、税金が課税されてしまうことがあります。

そもそもNISAはイギリスのISA(個人貯蓄口座)を元にして出来た制度だと言われています。

本家ISAとの違いは年間投資枠がイギリスの方が多いなど色々ありますが、一番大きな違いだと思うのは、ISAでは一旦非課税口座を通じて購入した個別株や投資信託の売却益や配当、分配金が無期限で非課税扱いになることです。

それに対してNISAで非課税扱いになるのは買った年の5年目の年末までのたったの5年間が標準スタイル(最大でも10年間)

そのため、塩漬けになった株も5年が経過したらNISA口座外に移すか、6年目のNISA口座に移すか、そもそも損切りをするかを選択しなければなりません。

問題はここでNISA外の特定口座に移す、または6年目のNISA口座に移すとした場合、移管先の口座での取得価格が移管時の時価になってしまうことです。

この場合、投資家は損をしているのに税金が課税されるという理解しがたいことが起きえます

一番単純で分かり易いと思われる例で言うと以下のような場合です。

利益が出ていないのに税金が取られてしまうNISAの落とし穴

2014年に投資した100万円であれば、5年目が終わる時に6年目のNISA口座へ移管すれば、2023年(投資開始から10年後)に売却した時には税金はかかりません。

しかし、これが例えば2019年に投資した100万円の場合は、現状NISAは10年間限定の制度ですから2023年に新たなNISA口座へは移管できず、特定口座に移管することになるので2028年(投資開始から10年後)に売却した時には損をしているのに税金がかかることになります。(上の図のNISA口座の場合を参照)

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また、ちょっと複雑なケースとしてドルコスト平均法(最近日本では積み立て投資と呼ばれることが多い)という長期投資向けのポピュラーな手法(損失を出しにくい手法と言われる)でも同様のことが起こりえます。

最近金融庁から処分を受けた毎月5万円を積み立てるという油ハムーいつかはゆかし以上の毎月8万円ずつ日経平均のインデックス投資信託を積み立て購入し、10年後に売却すると仮定し、これを1990年1月からの10年間の日経平均株価の動きを利用してシミュレーションしました。

その結果は以下に記しますが、実体は55万円の赤字なのに35万円の利益があると見なされ、7万1103円もの税金が徴収されてしまいます。

要は相場次第ではあるんですが、NISAを使って長期間運用(そもそもNISAは短期売買には不向き)すると実体は損をしているのに、更に税金まで取られてしまうというなんとも悲惨な状況が起こりえるんです。

【NISA口座での運用シミュレーション(1990年1月からの10年間の日経平均株価の動きを利用)】

1年目に合計96万円(8万円✖12ヶ月)を投資したとします。これが5年後の末には約66万円を取得価格として特定口座に移管されます。

同様に2年目に投資した96万円はその5年後に約78万円を取得価格として特定口座に移管。

同様に3年目に投資した96万円はその5年後に約102万円を取得価格として移管。

同様に4年目に投資した96万円はその5年後に約77万円を取得価格として移管。

同様に5年目に投資した96万円はその5年後に約67万円を取得価格として移管。

5年間日経平均株価に投資した金額の合計は480万円で税制上の取得金額(特定口座移管時の時価)は約390万円になります。

これらを最初に投資した10年後に売却した時の売却代金は約425万円になるので390万円に対する差額の35万円が利益と見なされ、課税対象となり7万1103円が税金として徴収されてしまうのです。

でも実体は480万円の投資が425万円になってしまったわけですから55万円の赤字で、NISAを使っていなければ税金は発生しないのです。

もしNISAも本家イギリスのISAのように期限が設けられていない制度であったなら・・このような事にはなり難いのですけどね。

非課税という言葉だけに惑わされず、今回紹介したような状態にも陥る可能性があることを知ってNISAを活用していきましょう。

それにしてもNISAは複雑です。

参考文献:日経ヴェリタス

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